山口県の農業

ねぎ

画像:きゅうり

ねぎの原産は中国西部、紀元前から栽培が始まっていました。日本に渡ってきたのは奈良時代のこと。「日本書紀」には「秋葱(あきき)」と書かれ、栽培方法まで記録されているそうです。古くから薬用として使われた他に、神事や祭事にも用いられていたとか。西日本では「ねぎ」というと「青ねぎ」「やっこねぎ」が連想されますが、東日本では「ねぎ」といえば「白ねぎ」「長ねぎ」のこと。地域特性や民間療法、言葉の由来など、日本の日常に深く根付いているねぎは、食卓だけでなく、様々な生活文化に関わっています。

栄養素

ねぎは、大きく「葉ねぎ(青ねぎ)」と「根深ねぎ(白ねぎ/長ねぎ)」に分けられます。総合的に栄養価が高いのは葉ねぎです。カルシウムやビタミンを豊富に含んでおり、βカロテンは根深ねぎの40倍にもなると言われています。βカロテンは抗酸化作用が期待できるので、老化防止につながります。白い部分には、ねぎ類に代表される栄養素「硫化アリル」や「アリシン」が豊富に含まれています。硫化アリルはビタミンB1の吸収を助け、疲労回復効果につながったり、血液をサラサラにしたりする効果があります。他にも、抗菌・殺菌作用や体を温める効果、鎮静作用などねぎの効能は様々。昔から「風邪に効く」と言われているのもこのためです。

選び方

画像:販売風景

葉先までピンとしてハリがあるものを選びます。白い部分と緑の部分の境目がはっきりしているものがおすすめ。根深ねぎは、持ってみて重量感があったり、白い部分がしっかりと巻いていて固いものが新鮮です。太さが均一でまっすぐ伸びているかを見るのもポイントです。葉ねぎは根の部分が白く、葉の緑が鮮やかなものを選びましょう。

保存方法

葉の緑の部分を出して新聞紙に包み、冷暗所で保存します。切ってあるものは、ラップに包むかポリ袋に入れて。葉ねぎは傷みやすいので、小口切りにして冷凍庫で保存するのがおすすめ。仕上げの飾りや薬味に、必要な量だけ使えて便利です。

調理・料理

画像:キッチンの女性

ねぎは薬味になったり具材になったり、主役にもなる万能野菜です。小口切りしたものや白髪ねぎは、汁物や冷奴の飾りに。チャーハンに混ぜ込んでもたくさん食べられます。また、ビタミンB1を含む豚肉と相性がいいので、豚肉料理に合わせるのがおすすめです。ざく切りねぎはチヂミの具材、鍋の具材にも欠かせません。また、さっと茹でたねぎと酢味噌を和えた「ぬた」や、スープ、煮物にしても美味しくいただけます。特に根深ねぎは火を通すと甘くなるので、単体での焼きねぎや薄味の出汁でとろとろに煮込むのもおすすめ。みじん切りにしたねぎを熱々の油と合わせた「ねぎ油」や、味噌と混ぜた「ねぎ味噌」は、ご飯に合わせたり肉料理の薬味代わりにしたりと、こちらも万能です。

栽培状況

画像:生産者

日本のねぎ生産高は、世界2位。ねぎには「葉ねぎ(青ねぎ)」と「根深ねぎ(白ねぎ)」の大きく2種類に分けられます。昔から、西日本では葉ねぎ、北〜東日本では根深ねぎを中心に栽培されています。これは、気候や風土に関係しており、日本に伝わってきた当初からほとんど変わらないそうです。また、どちらとも取れる「中間型」も登場しています。山口県では、近年は防府市、下関市や萩市を中心に根深ねぎの生産が伸びてきています。一方で、下関市安岡地域や山陽小野田市高泊地域を中心に、葉ねぎが代表的な特産野菜となっています。

主な品種

ねぎの品種は多く、全国に様々な種類のねぎが伝統野菜として残っています。有名なものに「仙台曲がりねぎ」「赤ねぎ」「下仁田ねぎ(一本ねぎ)」「九条ねぎ」「観音ねぎ」「博多万能ねぎ」などが挙げられます。西洋種「リーキ」や近親種「あさつき」など、仲間が多いのも特徴です。ねぎと玉ねぎの交雑種「わけぎ」や、柔らかいねぎの芽を刈り取った「芽ねぎ」などもあります。山口県では、下関市の「安岡ねぎ」が有名です。「ふくねぎ」とも言われ、ふく料理に合わせ、青ねぎよりさらに極細になるよう育てられています。

基本的に、ねぎは通年市場に流通しています。もっとも美味しくなるのは冬の時期。わけぎは、春に旬を迎えます。特に根深ねぎは甘みが増すので、鍋の季節にぴったりです。