就農定着へ助成金、農大校卒業生を対象
2020.02.27
JA山口県は26日、防府市の県立農業大学校で合併後初となる「学生就農応援事業」の助成金交付式を開き、対象の11名を激励しました。同校で学ぶ学生が卒業後、県内の法人へ就職・研修または自作農で営農に携わる場合、2年生時の年間授業料12万6340円(うち1名半額助成)と同額を助成します。
「担い手支援日本一」を目指す山口県は、同校も学生の卒業後の就農に力を入れています。このため17年度JA山口中央会が次代を担う新規就農者育成・確保につなげるため「農業所得増大・地域活性化応援プログラム」を活用して事業を創設、昨年4月の合併と同時にJAが事業を引き継ぎました。17年度は卒業生28名のうち14名、18年度は31名のうち14名がこの事業の対象者として、県内の農業法人などに就業しています。
またJAの新たな取り組みとして、農業振興対策事業「生産拡大支援制度」を19年度より創設(23年度まで)。支援内容・対象要件・支援金額等を明確にし、規模拡大や作業効率を図りたい新規就農者を支援します。これにより、就農前と実際に就農するまで切れ目のない支援ができ、次代を担う新規就農者の育成・確保・定着につなげていくことができます。
19年度は同校の卒業予定者27名のうち、11名が県内各地の法人などに就農します。交付式では、JAの堀覚常務が一人一人に目録を手渡し、「JAは新規就農者の定着に向けて、これまで以上に総力を挙げて支援いたします」と力強く述べました。
山口市の株式会社ベリーろーどに就農する松村唯吹さんが出席者の代表として「山口県の農業を発展させるため貢献していきたい」と意欲を見せました。
JAでは卒業する学生の県内定着を進めて、農業生産の拡大につながることを期待します。
堀常務(左)から助成金を受け取る県立農大校の学生(防府市で)