【下関】地元の希少な「木の芽」産地、知って
2020.08.11
下関市安岡地区はサンショウの若葉「木の芽」の希少な産地です。すっきりとした上品な香りが特徴で、色ツヤが良く和食の彩りとして欠かせません。主に料亭やレストランに出荷され、周年栽培で実績を伸ばしますが、コロナ禍で大きな打撃を受けています。「海外でも取り引きされる良質な木の芽が、地元で栽培されてることを多くの人に知ってほしい」と安岡木の芽部会の日田呈さんは願います。
昭和初期から産地化した同地区は、現在12人がハウス1㌶で栽培。近年2人の新規就農者を迎え、来年1人の部員増を見込むなど、担い手の確保にも意欲を燃やしています。温度を調節するハウスや苗を保存する冷蔵庫を活用し、周年栽培と安定供給に取り組む他、月1、2回の目合わせ会を開いて、高品質を維持。高単価で取り引きされ、ドバイ、シンガポール、香港にも渡っています。
しかし、外食産業を主な取引先とする木の芽にとって、新型コロナウイルスの影響は深刻です。4、5月の出荷量は前年比10%未満。現在でも20~30%を推移し、出荷調整をしている状況です。日田さんは「木の芽はつまものとして、和食を引き立てる。国内の産地も少ないので、絶やす訳にはいかない」と話しました。

収穫風景

出荷の様子