【萩】「山口あぶトマト」選果機一新し出発
2023.07.24
山口あぶトマト部会とJA山口県は6日、「山口あぶトマト」の出発式を萩市の高俣トマト選果場で開きました。生産者や県副知事、萩市長、山口市長ら行政機関、JA関係者ら約150人が参加し初出荷を祝いました。11月末までに出荷量999トン、販売額3億2,500万円を目指します。当日は1,000ケース(4トン)を県内市場に出荷しました。
「山口あぶトマト」を生産する萩市むつみ地区と山口市阿東地区は、夏季でも比較的冷涼な気象条件を生かして夏秋トマトを栽培しています。2005年に両地区が行政の枠を超えて統合し、産地の規模拡大や市場競争力の強化を図っています。部会員61人全員が県認定のエコファーマーの認証を受け、中国地方有数の夏秋トマト産地となっています。
その一方で、機械の老朽化が深刻で選果作業にも支障をきたすことが多くなっていたことから、国庫事業「22年度強い農業づくり総合支援交付金(みどりの食料戦略の推進)」、萩市・山口市のトマト選果場整備費支援事業を活用し、部会員の長年の望みだった新選果機の整備が実現しました。これにより、トマト生産振興の拠点施設として、夏秋トマト産地の維持と新規就農者の掘り起こし、将来的には県域を含めた山口県全体の夏秋トマト産地の形成を図ります。
新選果機はキズ果等を判別できる高性能カメラ(AIビジョン)を備え、選果情報処理(データ処理システム)機能を強化し、生産者へフィードバックすることで生産技術の向上を目指します。
倉増隆資部会長は「新しい選果機を毎日フル稼働できるよう、生産者一丸となって出荷量を増やしていきたい」と決意を新たにしました。

更新した選果機での選果作業を見る出席者