山口県の農業

トマト

画像:トマト

世界中で愛される野菜

世界トップクラスの生産量、消費量を誇るのがトマトです。持ち込まれた当初は食用として扱われていませんでしたが、時代とともに品種改良や加工食品の開発が進み、今では世界中で愛される野菜の1つとなりました。栄養価も高く健康食材とも呼ばれるトマトは、近年ブランド化が進み、山口でも各地で作られた品種が全国に展開しています。
生もよし、煮るもよし、炒めるもよし、乾燥させるもよし。主役にも脇役にもなり、酸いも甘いも噛み分ける万能野菜、トマトの世界は奥深い!

栄養素(健康)

ヨーロッパに「トマトが赤くなると医者が青くなる」という諺があるほど、トマトはたくさんの栄養素を含んでいます。食べる頻度や量が多いため、可食部100g中のカロテン含有量600μg以上の緑黄色野菜に分類されています。
代表的な栄養素に、リコピンがあります。トマトの赤みの正体であり、βカロテンとともに抗酸化作用が高くガン予防に繋がると言われています。また、ビタミンCにはコラーゲンの生成を促す効果があり、美肌効果も期待できます。カロテンは体内の余分な塩分を排出し、高血圧の予防や改善につながります。その他にも、疲労回復効果のあるクエン酸や、ミネラル、葉酸、ビタミンAなどが含まれています。

選び方

画像:マーケット

果肉の色が均一で、ツヤ・ハリがあるものを選びます。持ってみて丸みがあり、ずっしりと重量感があるか、確かめましょう。ヘタやガクがみずみずしく、切り口が新しいものは新鮮な証拠。また、トマトの下部から放射状に白い筋(スターマーク)が見えたら、水分を減らして糖度が上がっているサインです。リコピンも多く含まれています。
トマトは種類が多いので、調理方法や味覚にあったトマトを選びましょう。また、時期によって種類や栽培方法が違います。季節によって味の違いを楽しめるお得な野菜です。

保存方法

熟しているトマトはポリ袋に入れるか、ラップで包んで冷蔵庫で保存します。トマトの生育環境は気温15〜25℃のため、青みの残っているトマトは常温で追熟させます。水煮やトマトソースにすれば、冷蔵・冷凍で長期保存することができます。

調理・料理

画像:キッチンの女性

野菜は皮の下に栄養が詰まっています。皮ごと食べるのがオススメですが、食感が気になる場合は湯むきなどしても美味しく食べられます。
トマトに含まれるリコピンは脂溶性で、油と一緒に摂ると吸収率が上がります。また、リコピンと相性のいいビタミンEを含む、ゴマやアーモンドと食べると、抗酸化作用が高まります。熱を加えると青臭さも抑えられるので、トマトソースや煮込み料理、甘いものはジャムなどにするのがオススメ。油で炒めても甘みが増して美味しくなります。
ビタミンCは熱を通すと減ってしまいます。ポリフェノールの一種ケセルチンとの相性がいいので、生のままサラダにしてオイルを振り、ケセルチンを含む食材・レモンやパセリと合わせるのもオススメです。
トマトは世界中で食べられていますが、国によって使われる品種も調理方法も様々。代表的なイタリアはトマトの種類も多く、ありとあらゆる料理に使われています。トマトの消費量が多いトルコやエジプトでは生食の他スープや揚げ物にしたり、またアメリカでは主に調味料に加工して食べることが多いようです。

栽培状況

画像:生産者

トマトは世界中で栽培されており、日本でも全国各地で行われています。日本で生産量が一番多いのは、熊本県で、全国の生産量の15パーセントを占めています。トマトが一年中食べられるのは、季節によって栽培方法や地域をずらしているためです。
山口県でも、各地で栽培が行われています。県内でも、下関市や山口市、萩市、岩国市と全域に渡り、気候の差があるため、山間部では夏から秋、沿岸部の地域では冬から春に収穫時期を迎えます。これらの栽培地域では、施設の整備や、産地間の連携を進めて、トマトの長期安定出荷ができるように取り組んでいます。

主な品種

トマトの品種はとても多く、日本国内だけでも120種以上にのぼります。一般的なミニトマトや大玉トマトに加え、黒トマト、ミディトマト、フルーツトマトなど味も見た目も様々です。有名なのは「桃太郎トマト」。1985年に発売されてからも改良が進み、現在「桃太郎シリーズ」は25種以上にもなります。山口県では、近年トマトのブランド化が盛んに進んでいます。糖度が高くフルーツのような味わいは下関「垢田トマト」。萩・阿東の「あぶトマト」は昭和50年代から続く、中国地方最大級の栽培品種です。岩国の「由宇トマト」は、豊富な商品ラインナップと旨味の詰まった味が自慢。そのほかにも、地域に密着した小規模栽培や、県内各地で新しい品種に取り組んだりと、たくさんの人がトマト栽培に関わっています。種類によって大きさ、味、栄養素も違うので、色々な品種を食べ比べてみるのもオススメです。

トマトの旬は夏のイメージがありますが、実はトマトの原産・アンデス高地は気温差が大きく、必ずしも暑い地域の野菜では無いようです。トマトは気温差と乾燥に適しており、逆に高温多湿には向いていません。そのため、露地栽培のトマトが最も美味しくなるのは春から初夏と、秋。とはいえ、近年ではハウス栽培技術の向上や、国内の気候の差により一年中食べることができるようになっています。
ただ、トマトに含まれるカリウムには体温を下げる効果があり、またリコピンは紫外線から肌を守る効果があります。日差しの強い夏の時期に効果的と言えそうです。